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7月護摩のお話

暑い中ご参拝いただきましてありがとうございます。

暑さも修行の内です。こうして暑い中ご参拝いただいたというご熱心なあなたのそのお気持ちが、お不動様のお力をいただけると思います。

改めて東日本大震災の一日も早い復興を皆様と共にお不動様に強く祈ってまいりたいと思います。

震災後4ヶ月が経ちました。

関東大震災の後の復興は後藤新平が1ヶ月後には、強力な復興体制を敷きました。

神戸の地震の後でも、4ヶ月後には、鉄道は全て復旧し、突貫作業で復興に邁進していました。

私は原発の将来のありかたを議論する暇があったら、政治は全力を傾注して震災の復興に専念すべきと思います。

もう1つは福島の被爆の対策を、チェルノブイリを参考にもっと、あらゆる角度から徹底的に、隠蔽せず、しかも迅速に
行うことを、強く望みます。

原発の将来のことは一国のエネルギーのありかたですから、卒原発であっても、やり方や時間の掛け方等、国の経営全体に拘わる極めて大きな問題であり、十二分に議論がいるでしょう。辞める間際の総理大臣が思いつきで云うべきでないと思います。

千年に1度の大地震が、今年や来年に、或いはここ2〜3年の間に、ぼかすか日本中で続いて起きる訳がありません。
もっと腹をくくって、政府は今一番先にやらなければならないことをすべきです。

目先の人々の生死や、生活の掛かった復興を死に物狂いで進めて欲しいです。

そしてもう1つ。
チェルノブイリはベラルーシで事故後25年を経ても、被爆との永い戦いは、まだ始まったばかりとのことです。
25年必死に対策をとってきても、その位まだやることが残されているということです。
その位被爆の問題は深刻だということです。

永久に立ち入り禁止区域が約50キロ、その外でも日々食べて良いもの、食べてはいけないものがリストアップされ、被爆の数値の測定、生活のすみずみにチェック体制が敷かれ人々が管理下に置かれ、ロシアとの戦争に継ぐ第二の苦しみの戦争下にあるそうです。

福島は極論すれば、状況は似ているのです。政府は何故真剣に対処しないのか。被爆の牛肉が出回ったと云えば、そのことだけ大騒ぎ。

私は福島の方々が集団で難民となって東京に向かう位しないと、政府は動かないのではないかと思っています。

とにかく権力をもっている人。その職務上の力を持っている人は、しっかりと職責をはたし、逃げないで欲しい。
やることが出来る立場の人がやらないことの罪がいかに大きいか。

日々の生活。我々自身、小さな市民のやっていることは本当に小さい。でも小さいながらもそれぞれご自身の置かれた立場があると思います。
その範囲で出来る限り、自分のやるべきことをやりましょう。
欲をいえば、その上で自分のためだけでなく少しでも人のためになることに力を出していきましょう。

おかしいと思うことにもっと敏感になって、テレビの評論家や、マスコミの流れを鵜呑みにしない。自分の心に正直であるよう勤めたいものです。

おかしいと思うことを、声をあげ、その輪を拡げましょう。

それが仏教の教えです。

京都地方、今夜の満月すばらしいです。

慈晃 拝

カテゴリ: 門主のお話 | 2011年07月15日 | コメント(3) | No Trackbacks

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