青蓮院ブログ

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9月満月護摩のお話し

 中秋の名月。すばらしいです。

 特に京都の東山に上る満月は一幅の名画ですね。

 今日は旧暦の8月15日と満月が重なった特別の日のようです。

 先日35年前に打ち上げられたアメリカのボイジャー1号が太陽系宇宙の外に出たとの報道がありました。プルトニュウムの崩壊熱を利用した電源で2020年までデータを送ってくるそうです。

 冥王星の側を通過したのはずっと以前のことで、なんと時速6万キロのスピードで35年間飛び続けてやっと太陽系以外の別の宇宙との境の広大な空間に出たそうです。

 時速6万キロといっても実感できませんが、新幹線が時速300キロとして、そのスピードの200倍です。その速さで35年間飛びつづける。想像できない無限大の広さ。

 仏教では、無量(はかりしれない、数えることができない)であるとか、不可思議(考えられない)と、捉えています。

 無量、不可思議の中で我々はなんと小さい存在か、また人生も瞬時に消える泡のようなもの。

 でもだからこそ、この一瞬一瞬の命を大切に、また他の人のことも大切にしようと説いています。

 1人1人は一瞬の命でも人類は過去の一瞬一瞬の人の力を積み上げてとうとう太陽系宇宙の外に出たんですね。これはすごいことだと思います。

 しかもそこには、太陽系宇宙の外を調べたいとう強大な思いが出発点でしょう。

 この強い思いこそ、最後に成果や成就につながるのだと思います。

 いかにしっかり思うことが大切か、ご自分のお仕事や、健康のこと、直ぐ近くにいる人との様々な関係。も同じことです。それらをどう乗り越えるか。それはご自身の気の持ち方一つ。

 しっかりと前向きに、思いを強く具体的に実行していく。そのことが全てを解決していくと思います。
 宇宙の外を調べたいという大きなことが実現できたのも、そのことに関わった人々の強い思いの結晶でしょう。

 お不動様のお力をいただき、つまり自分を超えた大きな力に委ねながら、精一杯自分の思いを強くすることだと思います。

 2020年東京オリンピック実現でも、大きな力が結集していった結果だと思います。

 先日打ち上げられたイプシロンの成功もそうですね。

 しかしながら、2年半を経過しても、大洋に垂れ流される放射能。
未だに避難を強いられている29万人の人々。
 福島の放射能をのがれている人々が自主避難の人を加えてどの位の数になるのか。
 10万とも20万とも。正確には把握されていないと思いますが。

 東電の責任だ、政府の責任だ。理屈や責任逃ればかりで2年半が過ぎました。
 本当にしっかりと、なんとか解決しようと強い思いで協力に推進して欲しいものです。

 私が1人でいくら思っても変わらないと思います。
 多くの人の強い思いが結集すれば動かせると思います。

                              慈晃 拝

カテゴリ: 門主のお話 | 2013年09月19日 | コメント(1) | No Trackbacks

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