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12月納め護摩のお話

 年末も近づきお忙しい中、お参りありがとうございました。今年一年を振り返りどんな一年だったか。
 清水寺で発表された、漢字検定協会の今年の漢字は偽(だます)。次ぎは食、3番が虚(うそ)でした。この一年イノシシ歳のとおり大いに荒れた一年でした。出だしは平穏でしたが、食の問題、白い恋人、赤福、そして吉兆。偽であり、嘘の連鎖でした。安部さんも苦悩の内に辞任しました。今となっては5千万人の年金の未確認者を来年3月まで一人残らず調べることを公約することなど、最初から私は無理だと思っていました。「無理かもしれないが一生懸命やってみます。」とおっしゃれば良かったのですね。政治はやはり半分は、いい加減なものなのでしょう。
 このことを、ただマスコミの報道で興味本位にとらえるべきことでしょうか。私はおのれ自身の問題として、この嘘をつかないことが如何なる状況でも出来るのかどうか。本当に自分自身そのことに自信があるかどうか。そのように考えて自分を戒めるべきと思います。嘘をつかないこと、そして自分を偽らないことは仏教の根本の教えです。
 次ぎに大きな問題は、米国に始まったサブプライムローンの問題と、原油価格の異常なまでの投機的な上昇です。ガソリンは凡そ1.5倍になりました。サブプライムローンの問題は世界中を巻き込んだ金融不安に発展しています。株価は暴落し、投機資金は原油市場に回りました。サブプライムローンについては、いまもってその傷の深さを誰も正確に把握することが出来ていないとのことです。日本のバブル崩壊は日本だけの問題でしたが、サブプライムローンの問題は世界的規模です。ドルの信用を覆す大きな問題と私も思います。
 この問題の根底は、自分さえ良ければ、自分さえ儲かればとの飽くなき煩悩によって、世界中が狂気のように突き進んだ結果であったと思います。本当に情けなくなる程の人間の業であります。自分のことだけでなく、少しでも人のために。これが仏教の教えの根幹です。
仏教の教えに従っていればこのようなことは起こらないでしょう。
 来年は原油の高騰の影響によって、ボデイブロウのように物価の高騰、インフレに向かうことでしょう。一方お給料の方はそう簡単に上がらないでしょう。結局板挟みになるのは多くの普通の国民です。
 そのような状況を見通して信者の皆さんにはしっかりと対処していただきたいと思います。この様な大きな負の状況、個人の力では如何ともし難い状況の荒波に飲まれないよう、強いお力をお不動様にいただいていただきたいと思います。お不動様のご加護をいただき道を誤らないようご自身の成就に向けてしっかりと念じていただくことをお願いしました。
 初護摩のご案内をしています。どうぞお誘い合わせご参拝下さい。
 初護摩は20年1月22日、初満月に厳修いたします。
 ご案内状の無い方でお申し込みご希望の方は、遅くも1月15日頃までに当院事務所までお問い合わせ下さい。
 どうぞ良いお年をお迎え下さい。
                   門主 慈晃 

カテゴリ: 門主のお話 | 2007年12月24日 | コメント(0) | No Trackbacks

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