青蓮院ブログ

トップ > 門主のブログ > 2009年01月

初護摩のお話

新年明けましておめでとうございます。平成21年の初満月の護摩をお勤めしました。

修正会といって、正月元旦にお勤めする法要があります。
青蓮院では元旦にご本尊熾盛光如来のご宝前でお勤めしていますが、青不動さまの修正会は今日の初護摩になります。

修正会の趣旨は、昨年一年に為した己の諸々の悪業を懺悔して、つまり悔い改め、深く反省して新しい年の無事と安寧を祈るものです。
昨年はご承知の通り、アメリカのサブプライムローンの破綻に端を発して、世界中に金融不況と恐慌が吹き荒れました。

汗水たらさず労せずしてお金儲けをしようと、投機的なマネーゲームに世界中の金融機関や機関投資家が狂奔した結果です。その被害を受けて真面目に活動していた一般の企業がとばっちりを受けて深刻な不況に追い込まれてしまいました。

まさに煩悩の塊、欲望を満たすため、競争の中で再現もなくこの煩悩や貪欲が増大していき天文学的な数値の損失が積みあがった分けです。

私はこの仕組みの考案から実行に移した全ての人々は、深く懺悔すべきであると思います。

同じように皆さんのそれぞれ過した一年に対し、まず深く懺悔、つまり反省していただきたいと思います。その上で今年の目標に希望と力を持って立ち向かいましょう。

今日ご参拝の皆さんのお申し込みの祈願内容で多いものに、心願成就、諸願成就があります。これは皆さんの心に抱いた思い、こうありたいと願うことですが、
昨年一年を振り返って、なかなか達成が困難だったのではないかと思います。
そのとき、出来ない理由を一生懸命探していませんでしたか?

お不動さまの護摩に参拝された折は、この心願、諸願成就のことをしっかり思って下さい。何らかの糸口をお不動さまが示される、心に自然と浮かんでくると思います。

自分だけ良くなればとの思いでなく、出来るだけ人にやさしく、人を許し思いやりを持って望んでいきたいものです。

既に皆さんご案内の通り今年9月18日から12月20日まで3ヶ月間、この青不動さまのご開帳を計画しております。今年が極めて厳しい年でありますので何とかお不動様のお力によって、無事乗り切っていただきたいとの思いからです。

青蓮院では青不動さまの大護摩堂の建立を東山山上の将軍塚に計画しております。
既にたくさんの方がご寄進に参加していただいておりますが、目標額が大きく中々達成しておりません。このため、この趣旨が1人でも多くのかたにご理解していただけるよう、このご開帳で、ご賛同を得たいと思っております。
どうかお誘い合わせご参拝、ご協力のほどお願いたします。

仏教では無常ということを説いています。
常は無いということです。
同じことはずーと続かないということです。
常ならず。なにが起こるか分からない。まさに去年はその無常な年でした。

一刹那の間でも常はない。何が起こるか分からないということです。
一刹那とは1秒の65分の一だそうですが、そのような短い時間でも同じままでは無い。
仏教ではだからこそ、刹那という短い間でもその刹那刹那を大切にしようと説いています。

今年この厳しい年であるからこそ、一刻一刻をしっかりと大切に生きましょう。
出来る限り自分以外の人にやさしい目をむけて、悔いの無い一年にして行きましょう。

今夜の満月は本当にきれいです。門主 東伏見慈晃 九拝。

カテゴリ: 門主のお話 | 2009年01月11日 | コメント(2) | No Trackbacks

<<   2009年01月   >>
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

青蓮院のご感想はこちら

カテゴリ別メニュー

最新記事

アーカイブ

検索

ページトップ