青蓮院ブログ

トップ > 門主のブログ

納め護摩のお話し

納め護摩のお話し

満月納め護摩をお勤めしました。
冬至の前後の満月は特に力が強いと云われています。今日は特に身を引き締めてお護摩をお勤めしました。

今年も残り4日になりましたね。
皆さんにとって今年は良い年でしたか?

物事は凡そ押し並べて想い通りにならないものです。半分行けば良しとしなければと思います。
7割となれば、充分満足です。
こうしてお元気でお参りいただければ、皆さんはまず7割の段階と思っていただいて、お不動さまのお力とお導きによって無事過せたこの1年に感謝したいと思います。

毎月のお護摩にかかさず来られた方を表彰して、皆勤賞をお渡ししています。
9月のお護摩が台風で大事をとって来られなかった方があり、今年は去年より減りましたが、皆勤賞が10年になる方があり、ご本人も嬉しいことだと思いますが、良く続けられたと本当に偉いと思います。
色々と差し障りがでて、いくらお参りの気持ちがおありになっても出来ないことです。10年は重みがあります。

選挙が終りました。
皆さんそれぞれ支持される政党が違うと思いますし、私がある政党を推してお話しすることではありませんが、今度の選挙の大きな流れは皆さんご承知の通りです。

多くの人の想い、つまり民意というものだと思います。民主党の政治全体に対する失望観でした。
円高、株安、デフレ。を止められず、シャープのような日本を代表する輸出企業の存続が危ぶまれるほどの日本の競争力の減退。雇用の落ち込み、先行きへの不安。このことから中国や韓国に侮られる外交。

畏敬される日本から、侮られる日本、不当な円高は正に象徴でした。

伝教大師の「一隅を照らす人が国の宝である。」との教えは、それぞれ1人1人の私達が、その持分を精一杯力を発揮して、自分の事より少しでも人のために尽くしていけば、この世は仏様の世界に近くなる。
と説かれていますが、このことは我々下々の全ての人に対しての教えであると同時に、力のある人、権力をもっている人こそ、その力の限りを尽くして行かなければならないと説かれています。

総理大臣とか、日銀総裁は、その力の発揮によって、どれだけ多くの影響を日本や世界に向けて、及ぼすことができるか、計り知れません。

民意は厳しく処断したと思います。
白川日銀総裁や政府高官は、度を越した円高に対して、「市場の動向を注意深く見守る」との一貫した小学校の教科書的発言を繰り返し、投機筋に足元を見透かされ侮られました。

それが証拠に、安倍さんが選挙中、終始一貫この問題に言及して、ドルは、瞬く間に10円ほど円安に動きました。
つまり投機筋は極めて臆病であり、直感的に損得を判断しています。

つまり今は安倍さん侮りがたし、日本侮りがたしと警戒していると思います。
このように、力を発揮できるポジションにいる人こそ、身命を賭して頑張ってもらわなければ
いけないと、伝教大師は説かれています。

後はしっかりと政策を実行して施策が実現して行く事を祈りますが、それが腰砕けになれば
再び日本は侮られ、手玉にとられていくと思います。

私は基本的に政治家は法律を作って予算を使うこと、つまりお金を使うことばかり考えるていると思います。
その逆の、国を如何に富ますか、日本がどうしたら豊かな国になるか、つまり政治家は国全体の収入を如何に上げるかに真剣に取り組むべきと思います。

全ての視点をこの一点に集中して政治を行えば、その結果として自ずから全てのことが解決していくと思います。

話は跳びますが、青不動復元模写作成費のご寄進をお願いしましたところ、このブログを見ていただいた方々からもご協力をいただきました。
大変ありがたく厚く御礼申し上げます。
出来上がりは2年後の、東山山頂の大護摩堂落慶とご開帳に合わせご披露、お参りいただく
予定ですが、平安時代のあるがままのすばらしい画像が蘇ることと思い、今から完成が待ち遠しいです。

実は、この一件で、私のブログを読んでいただいている方が、全国にいらっしゃることを知りそのことも大変嬉しかったのです。
 
これからも、思ったこと、感じていることを率直にお話しして行きたいと思います。
忌憚の無いご感想をお待ちしています。

天台宗のカレンダーを販売しています。
掛け軸形で、表紙に天台座主の書。続いて天台宗の高僧方が毎月色々な文句を染筆しているものです。
私以外は皆さん天台宗のトップに位する高僧方です。来年のカレンダーでは、私の書は3月になっています。もしこのカレンダーにご興味ありましたらご連絡下さい。
まだ在庫がありますので。

最後になりましたが、どうぞ皆様よいお年をお迎えください。

慈晃 拝。

カテゴリ: 門主のお話 | 2012年12月28日 | コメント(2) | No Trackbacks

11月護摩のお話

11月護摩のお話し

今年も残り少なくなりましたね。
紅葉は今年は例年より大分早く、青蓮院境内庭園も、まだまだきれいですが、それでも残念乍、ピークを過ぎました。

飛地境内の東山山頂、将軍塚庭園のもみじも26日の強い雨の後、9割ほど散り、一面の散り紅葉の観賞となっています。
20日に東京のTV○○○さん、23日の大阪毎日放送のちちんぷいぷいが取材された頃が見頃でした。

東京の○○○さんは、大護摩堂の移築再建に興味を示されました。

大護摩堂建設に伴い、大もみじの移植大作戦を行います。(来年1月)(今までの植木屋さんの常識を打ち破った画期的な作戦です)

なお将軍塚庭園は12月10日から約2年、平成26年9月頃まで、工事のため閉園いたします。
ご了承下さいませ。

12月16日の総選挙に向け、政党の乱立、統合等、荒々しい動きですね。

各党党首が声高に声を張り上げ演説していますが、総理大臣になると途端にその勢いはなくなり、失言しないよう、あちこちに気を使って、官僚の書いたシナリオに沿って答弁する姿は哀れです。

夢や希望のマニュフェストだったら、誰でも云えると思います。そして大風呂敷を広げた方が耳には心地よいので云いたい放題のような気がします。

脱原発が、イエスかノウかといったことだけで総選挙が争われるのはどうかと思いますね。
福島は何故メルトダウンしたのか。
その原因は電源が途絶えて冷却水を送るモーターが作動しなかったことにあると、理解していますが、何故高台から別のバックアップラインの送電システムが確立していなかったのか。

福井の原発の再稼働について、電源バックアップが複数整備されたのか、想定以上の人為ミスが重なる事態にも新たに2重3重のバックアップが施されたのか、そのようなことは一切発表されず、原発存続か否か、黒か白かの議論のみに終始する幼稚さに我慢がなりません。

出来るだけ早い機会に原発より安価な、クリーンエネルギーに転換しなければならないことは自明の理です。
そのために日本の総力をあげる必要があるのは当然のことです。

日本が江戸時代のように鎖国をしていて、経済が一国の範囲で完結しているのなら、電気代が幾ら高額になっても、耐え忍べば済みます。

今でも高い電気代、そして円高、法人税の高さ。この3大要素は諸外国の中でダントツですよね。
今や世界は一つ。ありとあらゆる繋がりをもって結ばれていることは云わずもがなです。
日本の企業が國際競争力を失えば、日本全体が競争に敗れることになる訳です。

政治家は、法律を作って、予算をつけてお金を使うことしか考えていません。
お金(税収と借金)は自然に湧き出てくると錯覚しています。
お金を使うのでなく、お金を稼ぐ。つまり企業が國際競争力に打ち勝ち、豊かに発展するために、頭を使いお金を使わなければ国は滅びると思います。
そのためには熾烈な他国との外交交渉にも勝たなければなりません。
正面だけでなく、裏交渉、あの手この手、組む相手を取捨選択する等、命がけの交渉をして欲しい。

白川日銀総裁のような無為無策の人が、何年もその地位にいられる日本、おかしいのではないですか。

今度の選挙では、国を守り国を発展させる、戦略のある政治家を選びましょう。
大風呂敷に惑わされず。

総花的で且つ心地よい言葉には惑わされ易いのです。
子育て支援は大変結構なことです。
しかしそれ以上に重要なことは、苦労して育てた子供が大学を卒業した時に、活力ある働きがいのある豊かな経済社会があることです。
子供を産み、増やしたくなる社会を用意することに、権力のある人は頭とお金を使って欲しい。

正見、すなわち正しい目を持って、真のリーダーを選びましょう。

慈晃拝。

カテゴリ: 門主のお話 | 2012年11月28日 | コメント(1) | No Trackbacks

10月護摩のお話

10月護摩のお話

 昨夜の月はすばらしかったです。青蓮院では27日から恒例の秋のライトアップが始まっておりますが神秘的に照らされた竹林の上空に、冴え渡った満月に近い月の美しさは本当にすばらしく、しばし見とれてしまいました。

 先月のブログに、青不動の復元模写のお話しをしましたが、今日までに4人の方から、わざわざお寺にお越しいただき、ご寄進をいただきました。ありがとうございました。

 東京や、名古屋の方もあり、本当にありがたく厚く御礼申し上げます。
銀行振り込みの口座をお知らせしても良いのですが、銀行の場合、お振込みいただいた方のお名前が、カタカナのみで、ご住所等が分かりませんので、恐れ入りますが現金書留もしくは、郵便振替にてお願いいたします。
 郵便振替の口座番号は、00950−3−240133(右詰)ですので、よろしくお願い致します。通信欄にご住所、お名前、TEL番号、復元模写寄進とご記入お願いいたします。

 当代一流の絵師により、また現在の技術で判る情報を駆使して、あくまでも平安時代に当初描かれたまんまの姿を復元するもので、出来上がりは本当にすばらしいものになると思います。
 200人の方のお名前を表具の背面に記して、後世に永く伝えられることの他に、ご寄進の方にとりましては、私のお不動様として拝んでいただけるものと思います。一口6万円ですが、分割でもお受けしますので、よろしくお願い申し上げます。

 皆さんご承知のように、中国が尖閣諸島の問題で極めて攻撃的な対抗処置をとってきています。
 評論家や、報道の中で色々なことが云われていますね。

 私は詳しく調べている訳ではありませんが、現段階で私の認識の範囲でお話ししたいと思います。

 1996年に尖閣諸島近辺の海底に石油資源などがある可能性が明らかにされてから、中国はにわかに領有権を主張し始めたといわれています。それまでは欲しいとも、自国のものだとも思っていなかったといえることが、日米中の公文書等で明らかになっています。
 1970年に日中国交回復交渉、米中国交回復交渉の中で、周恩来は尖閣諸島の領有権を主張しました。
 しかしそれ以上に1972年、田中も、キッシンジャーも、周恩来もそのことより、なにをおいても、
友好関係を結び、国交を回復することを強く望み、明確な決着を先送りして、友好の精神を優先させた結果が、40周年を迎えた。
 この間日本がどれだけの多くの人的、物的支援を中国にもたらし、官民の緊密な交流が行われて来たか計り知れない。まさにいままでの日中関係はその恩恵に浴してきました。

 今、中国は景気が後退し、貧富の格差の拡大、とりわけ農村部と都市部の経済格差と農村部の
貧困が著しく、その不満は共産党上層部への脅威となってきているそうです。
 今回は、その不満のはけ口を、日本に向けて露骨に誘導していると分析されています。
 
 日本政府は、今回の暴動による日本企業の損害を政府として中国に損害賠償の要求をすべき
と思いますが、政府は個別の企業が中国政府に請求すべきとして、回避姿勢です。
 誠に情け無い限りですが、中国の露骨なまでの日本攻撃の背景には、自国の軍事、経済上の力がもはや日本を問題にしない段階に達したからではないかと思います。
 明らかに日本は軽んじられ、侮られています。

 私は日本はあまりにもオトナシク、相手の主張は聞くが、自分の云うべきことが云えない、と思います。
 日中国交回復40周年のこの秋の多くの催しが、殆んどキャンセルされました。

 なにをおいても、友好関係を結び、国交を回復しようとした40年前の、情熱や精神を再び蘇らせ、そのことを中国が再認識することが、また再認識してもらう努力を官民が強力に推進しなければと痛感します。

 今我々はあまりにも、国の危機を意識しなさ過ぎると思います。
 皆がいっぱしの評論家。円高、デフレで、産業が空洞化して、ガタガタに崩れていっても他人事。日銀や財政当局の無能。原発事故で避難を余儀なくされても、不満が爆発することはない。

 大規模な津波、地震、そしてありとあらゆる人為的なミスによる原発事故が二度と起らない安全対策や、電源のバックアップ等がどのように完璧に改善されたのか、進んだのか、我々は知らないし、知らされず、ただ議論は脱原発か、存続かのことばかりが論じられる。

 本当におかしい日本、もっと云うべきことを云って、立ち上がらなければ。

青蓮院のご本尊は国家の安泰繁栄、皇室の安寧を図る仏様。青不動さまはその化身。

 今日のお護摩のご祈祷は、もちろん皆様、お1人お1人の諸願の成就を祈っていただくのが第一ではありますが、ご本尊と青不動さまのお力をいよいよ発揮していただき、おかしなことに関心をもって立ち上がる力を、我々にお与えいただくよう強く念じます。  慈晃拝。


カテゴリ: 門主のお話 | 2012年10月30日 | コメント(0) | No Trackbacks

9月護摩のお話

9月護摩のお話

 台風17号が近畿地方に向かって来ている中にもかかわらずお参りいただきまして誠にありがとうございます。
 外出を控えるようにとの報道もあり、また瞬間風速60メートルとか云われると心配になりますよね。
 それでもお参りに行こうと思われたことが、ご信心の深さだと思います。
 お参りありがとうございました。
 結果的には、京都地方は風雨も大したことにはならずにすみました。

最初に二つお知らせとお願いがあります。
 一つは、10月18日が天台宗の開祖の伝教大師さまのご生誕の日になるため、教区の催しのお誘いです。
 10時からの法要のあと、写経をしていただき、お食事をとって午後から、華道池の坊次期家元の池坊由紀さんのご講演と四条流包丁式の奉納があります。ご希望の方はお申し込み下さい。

 二つ目は、国宝青不動明王の完全復元模写制作の費用のご寄進のお願いです。
 今青蓮院では、3年掛りで一部国庫補助もいただき、このお不動様の本格修理を行っていまして、来年3月に完成の予定です。
 ところが今般その修理にあたっている国宝修理所からのご提案で、修理を進める中でいままで見る事の出来なかった裏面や、科学的な検査方法により、隠されていた線や、顔料、等の詳細が知れてきたので、それらを基にして、平安時代に制作された当時のままの完全再現の復元をして後世に残しておいてはどうかとのことでした。
 また復元模写専門の絵師で現在の日本でトップの方がぜひ描かせて欲しいとのご希望があるとのことでした。
 
 私もぜひお願いしたいと思いましたが、今青蓮院では総工費6億8千万円をかけて、東山山頂にこのお不動様をまつる大護摩堂の建設事業を進めており、一部不足の資金について、大口のご寄付をお願いしておりまして、平成26年8月完成を目指して邁進しているところです。
 その中で更に加えて、この費用12百万円の負担はとても無理なのでございます。
 しかし折角の機会ですので、なんとか実現したいとの思いもつのり、今回、別途寄進にてをお願いする次第でございます。

 一口6万円にて200名のご賛同をいただきますと12百万円となりますので、ご協力いただけませんでしょうか。よろしくお願いいたします。
 制作には2年を要しますので、分割でのお申し込みでも結構でございます。

 完成後の復元模写のお不動様は、今後、常にお掛けして拝んでいただくことにしたいと思っております。
 今後拝んでいただくご尊像にご寄進をいただいておりますと、お参りいただいた時のお気持ちが全く格別のものともなると思います。

 古来仏像を造立すること、新たに寺院を建立することのご利益は計り知れないと云われております。
 お1人お1人のお力が結集して完成することは、出来上がりましたご尊像の尊さがさらに高まることにもなると思います。

 完成しましたお軸の裏面にご寄進された200名の方のお名前を記して、お不動さまのご加護を末永くお受けいただくようにと考えております。

 このブログをご覧いただいた皆様からもぜひお願いしたくよろしくお願いいたします。
 ご希望の方は青蓮院へ直接お申し込み下さい。

 どうぞよろしくお願い致します。

 
 今日は私が先般出席した講演会のお話しをしたいと思います。
 
 岩田一政先生の講演で日経新聞の懇話会の主催でした。
 岩田先生は日本経済研究センター理事長で、東大教授、元日銀副総裁を数年前に勤められました。
 野田総理の国家戦略会議のメンバーの1人でいらっしゃいます。

 私は貴重なお話しが聞けるものと期待して、参加しましたが、全く失望しました。
途中で何度も退席しようと思いましたが、あまりに失礼かとも思い我慢しました。

 先生のお話しは、実に教科書的、総花的、傍観者的、評論家的で、具体性に欠け、国家戦略を担う熱意の片鱗も伺えないものでした。

 色々羅列される方策の中で、デフレ、円高の脱却を示されましたが、日銀の副総裁の時に何をしていたのでしょうか。ただ高給を貪っておられたのでしょうか。国家戦略会議でただ議論を楽しんでおられたのでしょうか。超円高は1年以上になりました。

 今多くの日本のかっての輸出産業の花形企業が無残な姿です。下請け零細企業が集中する大阪の町工場のシャッターは閉じ、マンションに変わって行きました。

 円高、電気代の高さ、法人税の高さで、國際競争力を完全に喪失し、特に中国、そして韓国に市場制覇されていると云われております。

 経済に全く目を向けない政治。その戦略を担う人の無責任。本当に日本の10年先が心配です。

 先般青蓮院で結婚式を挙げた若者がいらっしゃいます。
新エネルギー・産業技術総合開発機構という国家プロジェクトで働く青年でしたが、仕事の内容を聞いたところ、太陽光発電の新技術の開発の仕事だとのことでした。
 さらに詳しく話を聞くと、実はリーマンショック以降、それまで日本の太陽光発電機器の世界シェアーが50%であったものが、現在は5%に落ちているとのことでした。
 その理由が、リーマン以降中国がそれこそ国家戦略の総力を挙げて、幾つかの新しい分野に巨額の投資を行って、その一つに太陽光発電があり、世界中から人や技術が集中して、短期間に大量に安い製品を増産し、遂に今や70〜80%のシェアーとのことです。

 その若者の新エネルギー開発機構の取り組みは、中国に真似されない技術、つまり化学反応を使って太陽光を電気エネルギーに変換する技術開発とのことでした。

 岩田一政先生は太陽光発電や新エネルギーの必要性は述べられましたが、中国に全てを席捲され、日本が完全に敗北しているこの過酷な日本の現状については一言もなく、また国家プロジェクトで新技術の開発に邁進していることの話もなかったのです。

 国家戦略会議にこんな人をメンバーにする野田さんも、全く戦略が無いとしか云えません。

 伝教大師のお言葉に一隅を照らす人が国の宝であると説かれました。

 それぞれの人が自分の本分をしっかりと勤め、周囲を照らして行けば、国全体がすばらしい仏国土となると云われました。

伝教大師の国を思うお心は極めて絶大であったと思います。

 つまり有能な人、力ある人、その地位にある人、例えば、野田さんであり、岩田さんであり、そのような人こそ全知全能をかけてその職責を全うしなければならないと、説かれたのです。

 今の日本はそのような立場にある多くの人が、責任を負わない、自己保存、そして言質をとられないことばかりに腐心しています。日本の国益のために、を軸に置く人は皆無と思います。

 そしてあまりにもおとなしい一般大衆。

 本気になってこの日本の行き詰まりを打ち破りたいと思い、今日のお護摩をお勤めしました。

 慈晃拝。

カテゴリ: 門主のお話 | 2012年09月30日 | コメント(1) | No Trackbacks

8月護摩のお話

8月護摩のお話

暑い中をお参りいただきましてありがとうございます。
今夜の満月は良く見えると思います。

8月15日の終戦の日のNHKスペシャルご覧になりましたか?

私は非常に興味を持って見ました。

昭和20年全ての戦力を失っていた日本の戦争指導者達は何故
戦争を早くやめられなかったのか?がテーマでした。

以下その放送の要約です。

当時、最高戦争指導会議には外務大臣、陸軍大臣、海軍大臣、参謀総長等の6人がいて、その合議で最終結論を出し御前会議にはかる仕組みであった。

6人は天皇の下に平等で、簡単に言えばそれぞれの部署の利益代表であったため、6人の内、誰も日本全体の利益代表でなかったことが悲劇となった。

最近明らかになった事実は、昭和20年2月ヤルタでソ連は英米と
日ソ不可侵条約を破って対日参戦することを密約していたことを、
日本は海外の諜報活動によって、早くから軍部上層部に伝えていたことが判明した。

ソ連参戦のことは、永らく終戦間際に突然ソ連が参戦したことになっていたが、6人の中にはその事実を複数の人が知っていた。しかし敢えて伏せられ、ソ連参戦についての対応策が協議されることはなかった。当然天皇に奏上する機会は失われた。

6人は早期に戦争終結しなければいけないと、個人的には承知していたが、最後に一発敵側にダメージを与えてから、和平交渉を進めたいという甘い認識と本土決戦、玉砕といった軍部主戦派の力を押さえられなかった。

また最初に作られた作戦に合わない情報は排除された。
また降伏した時、国体の護持はどうなるのかとの問いが出されると議論は止まった。

5月ドイツが降伏した後、ソ連の関心は一機に極東に向かった。ソ連が日本への対日参戦を英米に合意させていたことが、6人の共通認識になっていれば、外務省はソ連と和平交渉をしなかっただろう。空しく時が流れた。

6月にスイスの武官が、今ならアメリカが交渉に応じるという情報を送っていたが、海軍大臣がアメリカの陰謀であるとの判断で無視された。

そして徒に時が流れ、7月に米国は原爆実験に成功。2個の原爆。
ソ連の参戦。シベリヤ抑留。等々。

昭和20年に入って終戦までに亡くなった人はある集計では30万人。

私はこの一連のどうしようもない流れに、現在の日本の官僚と政治家の無能な行動が非常に似ていると感じました。

國際競争力を失う30%の円高。シャープの経営不安は氷山の一角で雪崩をうって日本の産業が崩壊していき、優秀な技術や技術者が中国、韓国等に流出。日本は本当に大丈夫なのかと心配です。

単純な市場介入ではなく円高を止める方法はいくらでもあるはずだと専門化が指摘していますが、その決断ができ、実行できる立場にいる人が実行しない。おかしいおかしいといって時が流れて行く空しさです。

戦争を早期に収束出来なかった6人。今まさに同じ様に、しかるべきポストにいる人が、責任をとらず、何もしないと思います。

どうしたらいいのですか。

この事態は暴動が起きて可笑しくないと思うのですが。
この国が日本でなく他国であれば。

伝教大師のお言葉に一隅を照らす、というお言葉があります。
与えられた自分の全てを投げ打って周囲を照らしていこう。ということですが、トップにいる人間は照らす範囲が日本全体とか、世界とか広くなるのです。

せめて我々一井の人はそれぞれ小さい範囲であっても、しっかり己の持分を自覚し、周囲を照らしていきたいものです。

このやり場のない思いを込めて、暑い暑い護摩供をお勤めいたしました。

慈晃 拝

カテゴリ: 門主のお話 | 2012年08月31日 | コメント(1) | No Trackbacks

<<   2017年12月   >>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

青蓮院のご感想はこちら

カテゴリ別メニュー

最新記事

アーカイブ

検索

ページトップ