青蓮院ブログ

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2月護摩のお話し

2月護摩のお話し

 1月はあっという間に過ぎて、早や2月の護摩です。
 大雪や、お足元の悪い中、ご遠方からもご参拝いただきまして誠にありがとうございます。
今日は生憎、満月は見れないと思います。

 先月の初護摩は1月16日でしたが、その時お話ししたことの中で、一寸先は闇、人生、何が起きるか判らない。無常、すなわち常ならず。今がずっと続く事はない。良きにつけ、悪しきにつけ。

 だから、今を大切に生きていく、今、与えられた状況で最善を尽くすことが大切という趣旨をお話しています。

 それは何故かといいますと。
 実はその時、東山で取り組んでいる「青龍殿」の完成を10月4日に落慶式予定で、突貫工事中と申し上げていたのが、実は内心とても不安な状況だったからです。

 護摩の日、1月16日の数日前に、現場で工事に当たる業者から、建物と付属の大舞台を両方共10月4日までに間に合わせる可能性はゼロに近い、との爆弾発言がでて来ていたのです。

 私は直ちに、1月29日に予定していた、現場視察を含めた関西地区の記者発表を急遽延期しました。
 
 建物だけの中途半端な完成と公開はなんとしても避けたい。となると1年延期か。

 私は何としても予定通り、やり遂げたいとの一心にかられ、なぜゼロに近いのか、直ちに要因を徹底的に究明しました。

 そしてその1つ1つを潰し、役所の判断の必要なものは、設計者に同行して、決定権のある責任者と直談判をして、その場で結論を出してもらいました。

 消費税の駆け込み需要。震災復興で工事が東北に集中。建設業界は人出不足となり、無理がきかない状況にあります。
 その中で、最後に難関の建設業者さんとの話を詰め、ゼロ発言を撤回してもらい、10月4日落慶式の前までに完成させる確約をとることができたのです。1月21日でした。

 この時ほど、私はお不動様のお力を感じたことはありませんでした。
 やはりこの事業はお不動様が、「やりなさい」とおっしゃていらっしゃるのだと。
 
 物事を進めるとき、これ以上出来ない極限まで、準備をし、あらゆる努力をする。
 しかしどこまで頑張っても、最後はその努力を越えた見えざる力があると思い知らされました。
それがお不動様だと思いました。
 
 スキーの高梨選手、皆が金メダル間違いないと思っていました。本人もこれ以上望めない
長い年月の努力を積みかせねて、磐石のレベルに達していると自覚していたと思います。
 
 結果は、予想外の事になりました。一部の解説では、風の影響が極めて不運であったと伝えられています。

 この二つのことから、
 
 人間の力を超えた大きな力。私は信仰に委ねることの大切さを感じたのです。

 次回の護摩は、3月17日午後2時です。
 どうぞお気軽にお参りください。  慈晃 拝。

カテゴリ: 門主のお話 | 2014年02月15日 | コメント(0) | No Trackbacks

初護摩のお話し

平成26年の初満月の初護摩供をお勤めいたしました。

 新年のお祝詞を申し上げるところですが、父の名誉門主が元旦の早朝に遷化いたいしましたので差し控えさせていただきますが、その折賜りましたご会葬やご弔意に厚く御礼申し上げます。
父は明治43年生まれで、明治、大正、昭和、平成と、激動の一世紀を生きてきました。多くの皆さまのご縁や、お力をいただき長寿を全うできましたこと、本当にありがとうございました。

 今年は青蓮院にとりまして、いよいよ今秋、東山山頂に「青龍殿」を落慶する運びとなり、昨年12月から突貫工事に入っております。
 京都市の建築許可を頂くのに、4年11ヶ月。期間は重なりますが京都府の許可に3年。結局許認可を取得するのに通算で5年11ヶ月の時間を要しました。小学校1年生が中学生になるほどの長い年月でした。
 
 東日本大震災の後処理がなかなか進まないと云われております。
 
 中央、地方を問わず役所の縦割り行政、徹底した責任回避が最大の要因になっていると思います。このことを骨身に染みて味合わされた6年間でした。
 
 文化財といえる木造の大建築を保存しなければとの使命感でここまでやってきましたが、資金の不足する所を、多くの皆さまからご支援ご協力をいただき本当にありがたく思っております。
 
 お蔭様であと一歩のところまでになってまいりました。ありがとうございます。

 平成26年の年頭にあたり、昨年度から比叡山延暦寺が今年の漢字を発表することになりました。私の思いに通じるところですので、ご披露したいと思います。

 今年の延暦寺の新年の漢字は「挑心燈」です。
 
 これは「心にともし火をかかげよう」と読みますが、燈しびとは何かということになります。
 
 およそ3つの意味があります。
 
 その1つは、道心。道を究める心。つまり仏様の悟りへの道を目指す心です。 
 これは非常に難しい道であり、凡人には極めてハードルが高い訳です。
 
 そこで2つ目の意味は、精進努力を惜しまないことを心がけることです。
 つまり、ご自分のお仕事や役割をしっかりと果たす。悔いのない一年でありたいと思います。
 
 3つ目の意味は、いつもお話ししている、慈悲の心だと思います。
 慈悲とは慈しむ、の意味ではなく、人のために自分を捨てて、尽くすことですが、これまたなかなか行うことが難しいことですね。
 だれも、自分が一番可愛くて、自分中心で、自分さえ良ければ良いのですが、少しでも人のために、人のことを考えてあげる。そのように行動することが、どんなにご自分の心の安定に繋がるか、計り知れません。
 他の人のために何がしてあげられるか。少しでも身の回りに実現出来るよう心がけたいと思います。

 それも並大抵の思いではなく、本当に強い心掛けを持ちましょう。との呼びかけです。
 それが挑の意味であります。挑にはいどむ、はねる、といった強い意味があります。

 この一年、どうか皆さまにとって、目指すべき目標に向かい強い思いを燃やし続け、成就にいたる良い年となりますことを強く願い、初護摩のお勤めをいたしました。
 
 ご自分の力の足りない部分はお不動さまのお力によっていただきたい。とかく弱くなりがちな心を。お任せしましょう。

                                               慈晃拝。
  

カテゴリ: 門主のお話 | 2014年01月17日 | コメント(0) | No Trackbacks

12月納め護摩のお話し


平成25年の納め護摩をお勤めしました。

 この一年を振り返って色々なことがありました。
 貴方ご自身の人生の中でどのような一年だったでしょうか。
思い通りに行かないのが普通ですが、お不動さまに委ねて自らの信ずる道を一生懸命進むこと以外にありません。
 そこにお不動さまのお導きが自然ともたらされ、様々な新たなご縁に結ばれ失敗や、誤算も試練として、或いはお導きの鞭としてありがたくお受けすることができます。

 12月11日東京で記者発表を行いました。

 12月3日京都市より、懸案の東山山頂将軍塚の青龍殿(大護摩堂)の建築許可が4年11ヶ月の交渉を経て正式に許可されましたので、発表させていただきました。

 併せて10月8日から12月23日までの青不動さまのご開帳、3年に及ぶ同画像大修復の内容、またそのデータを基にして平安時代に画かれたままに復元する復元模写の事業とご開帳、そして清水の舞台の4.6倍の広さの外部舞台のご披露、山頂境内庭園の大幅改修とライトアップ等が、主な発表内容でした。

 国宝中の国宝と称される、青不動さまの本物を前にして拝みたい。常には公開はできませんがお扉の向こう側には本物のご尊像がいらっしゃるようにしたい。

 そして多くの人々にそのお力が及び、皆様の心の支えや成就へのお助けになっていただく活動をして行きたい。

 以上の2点が、私が青蓮院に入寺したときから20年間の目標であり、一貫した思いでした。
 
 色々な出会いやご縁で、文化財として後世にぜひ残して行かなければと木造大建築の保存移築再建の仕事にも拡大してしまいました。

 資金的な不足も当初から覚悟の上で始めてしまい、多くの方々のご支援とご協力によってようやくここまでこれましたことに、深い深い感謝と、お導きいただいているお不動さまの大きなお力をいまほど強く感じることはございません。

 毎月の満月護摩にご参拝いただいている皆様には、特にこの青不動さまのお力が強く及びますよう、今年の納め護摩をお勤めいたしました。


 来年の初護摩(初満月)は1月16日に厳修いたします。
 お誘い併せご参拝お待ち申し上げております。

 どうぞ良いお年を。                   慈晃拝

カテゴリ: 門主のお話 | 2013年12月17日 | コメント(1) | No Trackbacks

11月護摩のお話し

 今日はすばらしい晴天です。お庭の紅葉も一段と美しさを増してきました。

 青蓮院の恒例のライトアップの真っ赤な紅葉に続く東山上空に、一際、光を放つ満月、この世のものと思えない美しさと、凄さがあります。(21時)
 
 満月護摩にお参りの初めての方に一寸、何故満月に護摩供をお勤めするのか。改めてお話ししました。

 人間の身体の中は水分が半分以上あり、血液、リンパ液が巡っています。
 脳の中にさらに集中しています。脳は人としての活動の全てをコントロールしていますが、まだ充分研究は進んでいないのですが、やる気、元気 などの気も脳の総合的な働きによるものです。

 月の引力の莫大な力は、干潮、満潮に現われていますが、波打ち際が何十メートル動く訳です。それは、大西洋、太平洋の海水全体が動いている訳です。つまりその尋常ではない力は、東日本大震災の津波どころではない巨大なものです。

 その力が人間の身体の中の水分にも及ぼされており、そして血液やリンパ液となって、脳に還流する水分に及ぼされているのです。
 つまり脳の働きに、満月の引力がどれほど凄い影響を与えているか計り知れません。

 つまり簡単にいえば、満月の時には、人間の気が高まる訳です。新月にも同じ現象が起きます。

 その時に護摩供のお勤めをして、一心に祈る。

 密教の修法を、多くの高僧が毎日真剣に取り組んで来ましたが、満月や、新月の時は何か違うと感じたのです。

 天台宗の最澄に次ぐ高僧であった慈覚大師が蘇悉地経の解説書の中で、満月の護摩供が、極めて成就に至り易いことを説いております。

 私はこれを実践の中に取り入れ、もう14年目になります。

 満月の日は「気」が高まりますが、悪いほうにも高まるのです。
 私はもうだめだとか 何事もうまくいかないとか、私は嫌われているとか、色々と否定的なことを思いますとそちらも強く作用するのです。

 つまり青蓮院の満月の護摩供に参拝されて、ご自身の目指す目標に向かって前向きに望んでいただくことがより成就への道に繋がると思って、お勤めしております。

 今日は、今月の護摩供から、新しく始めることがあります。

 それは、いつも皆さんお唱え頂いている、不動真言に加えて、「ボロン」という真言をお唱えすることにいたしました。

 私共のご本尊は熾盛光如来といいますが、大日如来の仏頂尊で、大日如来のさらに崇高な仏様です。一般にお不動さまは大日如来の化身と云われており、皆さんはお不動さまを通して大日如来を拝んでいらっしゃります。

 この大日如来をお唱えする真言が、「ボロン」です。

 この真言の意味は、「成就」ということになります。
平たく申せば、物ごとがしっかりと、実現していきますように。ということになります。

 いままでお唱えするべきだったのですが、考え至りませんでした。
急に今月からというのも変なのですが、思いついた時が吉日ともいいますので始めることにいたしました。

 前にも何度もお話ししていますが、ご本尊熾盛光如来は、国の安泰、皇室の安寧、天変地異を鎮する働きをお持ちです。

 次々と地震や、台風、等自然の猛威が打ち寄せてまいります。ご本尊のお力で少しでも鎮静しますよう日々祈っておりますが、私はこの仏様を祈ることによって猛威の全てを回避することは無理と思っております。
 それでは何故祈るのか。そのお答えは、私はこの仏様を祈ることによって、常にいつ天変地異が起きても対処できる心構えを深く心に刻むことになると考えています。

 本箱や、大きな家具が倒れないように、また戸棚の扉が開かないように等、また災害が起きてしまった後への備えとして最低限の物を準備することは当然です。

 起きないように祈るのですが、そのことを強く日々祈ると、起きて当たり前だから、その時どうする
かと考えられるようになるのです。

 東日本大震災のことを考えれば、原発の設計者や、管理にあたっていた多くの専門家や技術者にこの考えがあったら、今回の事故の原因となった電源を失って冷却装置が働かず、炉心がメルトダウンした事故は防げたはずです。

 天変地異を鎮静することを深く祈るとはそのようなことだと思います。

 満月に不動真言を唱え、「ボロン」をお唱えする。
 貴方ご自身の成就を目指して。

 ぜひ青蓮院の護摩供にお参りいただきたいと思います。
                                              慈晃拝

カテゴリ: 門主のお話 | 2013年11月18日 | コメント(0) | No Trackbacks

10月護摩のお話

 10月の満月護摩にお参りいただきましてありがとうございます。

 今日は皆様に良いお知らせがあります。

 去る10月9日、東山山頂の将軍塚に青不動大護摩堂を建立するに当り、京都市の許可の内、最後となっていた風致課の許可が正式に下り、着工が可能となりました。

 お堂の名称を、京都東山 青不動 「青龍殿」(せいりゅうでん)と命名いたしました。

 青は、青不動さまの青であり、青龍は、青龍、白虎、朱雀、玄武 の青龍で、京の都の東山に当たります。これはまさに将軍塚のあたりになります。また青蓮院の青の意味も込めています。

 竣工を来年の9月末、落慶大法要を10月4日に行う予定です。
それから3ヶ月間平成26年12月中頃まで、青不動のご開帳を計画しております。

 過去に何度かお話ししていますが、この事業は、戦前の大日本武徳会の京都支部道場の「平安道場」であったものを解体移築して、大護摩堂として保存再生する事業です。

 この建物は、奈良の大仏殿の横幅半分ほどの大きさの、木造総ヒノキ造りの大武道場です。

 戦後マッカーサー占領後、建物は取り壊しを免れ、京都府の管理下におかれ、京都府警の警察官の柔剣道の道場として長く使用されていました。しかしながら大分以前から雨漏りの手当てが悪く損傷が顕著となり、結局、京都府は破棄処分としてしまったため、保存運動が起きていました。

 ところがこの保存運動が暗礁に乗り上げ、縁があり私の方に話が回ってきました。現物を専門の先生と一緒に見たところ、木造大建築の文化財級の建物で、破棄することはあまりにも惜しいと感じました。
 またマッカーサーが壊さなかったものを、日本人の手で捨ててよいのか。それも武道というもっとも日本の精神を顕す舞台であったわけで、その精神を踏みにじるものとも思えました。

 青蓮院では、本物の青不動さまをおまつりするお堂の建立を、東山山頂の飛び地境内、将軍塚に計画しておりました。
 それだけであれば、それほど大きな建物は必要ないのですが、なんとかこの大武道場の建物を護摩堂に活用して保存しなければとの強い思いに至りました。

 想像以上に大きな建物で、移築再建には数々の難問題が続出でした。

 大きく2つの問題がありました。
1つには建築資金7億円の内、3億円が不足すること。
2つには東山山頂将軍塚の場所が京都市の建築許可取得が殆んど不可能な場所であったこと。

 お金については、多くの方に趣旨を説いて不足額3億円の寄進を仰ぐことにいたしました。
 営利目的ではないので、銀行からの借り入れが無理なためです。
ご寄進は現在目標の80%まで行っておりますが、いま少しのところですので何卒ご協力の程、お願い申し上げます。

 2つめの京都市の許認可が、最大の難関でしたが、平成23年1月、東日本大震災前に2年越しの交渉で、建築許可をいただいたため、直ちに建物の解体、部材の運搬を終了しました。
 平成23年には工事にかかれる予定でしたが、許認可の新たな解釈でストップとなり、徒に2年の歳月が流れました。
 さらに今年の7月には、景観上の指摘が浮上して6ヶ月に亘って決裁が引き伸ばされたのです。

 此の度の10月9日の許認可で、ぎりぎり来年秋の落慶に間に合うことにはなりましたが、突貫工事を強いられることになりました。

 京都市は建物保存の趣旨に理解を示していただき、平成23年1月、許可が下りました。
 それでも2年の歳月を必要としましたが、その時は本当にありがたいと思いました。

 しかし、それから2年6ヶ月。次々に問題を提起され、どうしてこんなにも時間がかかるのか。
 私は行政にたいして、やり場のない憤りを抑えることができなくなりました。

 最近では2度も、座り込みを覚悟で、担当部署の幹部にお願いにあがりました。

 私はこの事業にとりかかった始めから、利害得失を超えて、私がやらなければとの強い思いで取り組んできました。

 私がやらなければ、この建物はいずれ破棄されたことでしょう。
 
 私は保存再建は、私の個人的な趣味の問題ではなく、この話をいただいたときから、お不動さまのお導きだと確信しました。

 4年6ヶ月の京都市との折衝に、耐えてこれたのもお不動さまのお力です。

 しかしながら許認可権を傘に、不許可もありうるという不安感をいだかせながらあまりにも不当な要求が繰り返され、最後には私は限界を超える状況でした。
 そのような時もお不動さまに手を合わせ心を鎮めてきました。

 そして本当にぎりぎりで間に合ったのは、やはりお不動さまの大きなお力だと思います。

 どうか来年10月4日以降、落慶なった「青龍殿」で青不動さまを拝んでいただきたいと思います。

 何事も強い成就への願いがあれば、そして青不動さまのお力をいただいて、必ず結実に至る。
 この思いを今ほど強く感じることはないと思います。
 皆様もそれぞれの願いや、思いをしっかりと青不動さまにお願いし、最善を尽くして頑張って下さい。

                                慈晃 拝

カテゴリ: 門主のお話 | 2013年10月19日 | コメント(1) | No Trackbacks

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